[春秋要約170827]資産を託された銀行は自ら規律ある行動をとり、高い倫理観で信頼に応えられるか。<38文字> #sjdis #sjyouyaku

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2017/8/27付

相手から信頼されて資産を託された人は、誠実にその管理や運用をする責任がある――。金融業界などで意識され始めたこの考え方は長い歴史を持っているようだ。紀元前18世紀の制定とされ、「目には目を、歯には歯を」で知られるハンムラビ法典に萌芽(ほうが)がみえる
▼古代メソポタミアでは商人の代理として交易に往来する者もいた。が、問題は彼らが、預かったお金を元手にきちんと利益をあげるかどうかだった。そこで法典では元本を2倍にして返すことが定められた。託す、託されるの関係にルールを設けたと三菱UFJ信託銀行の「信託博物館」(東京・丸の内)は解説している
資産を預かる者の責任は古代ローマでも問われていた。財産を女性や子どもにのこしたいとき、代わりに別の人にいったん相続させる制度があった相続人が託された通りに財産を分けているか、監督する専門官を初代皇帝は置いたという。信義違反の行為をする相続人が多く不満が高まったことへの危機感かららしい。
高い倫理観で信頼に応える責任のことを英語で「フィデューシャリー・デューティー」と呼ぶ銀行は顧客本位の姿勢をみせようと、この言葉をタイトルに付けた経営方針を相次ぎ発表している。ただ、資産を託される者には古くから厳しい目が向けられてきた。自ら規律ある行動をとり社会が進歩した様子を示せるか。

要約

[296/300文字]
資産を託された人は、誠実にその管理や運用をする責任がある――。
金融業界などで意識され始めたこの考え方は、ハンムラビ法典にその萌芽がみえる。

託す、託されるの関係にルールを設けたと三菱UFJ信託銀行の「信託博物館」は解説している。

資産を預かる者の責任は古代ローマでも問われ、監督する専門官を置いたという。
信義違反の行為をする相続人が多く、不満が高まったことへの危機感かららしい。

高い倫理観で信頼に応える責任のことを英語で「フィデューシャリー・デューティー」と呼ぶ。
銀行はこの言葉をタイトルに付けた経営方針を相次ぎ発表している。
ただ、資産を託される者には古くから厳しい目が向けられてきた。
自ら規律ある行動をとり、社会が進歩した様子を示せるか。

[188/200文字]
資産を託された人は、誠実にその管理や運用をする責任がある――。
金融業界などで意識され始めたこの考え方は、ハンムラビ法典にその萌芽がみえる。

高い倫理観で信頼に応える責任のことを英語で「フィデューシャリー・デューティー」と呼ぶ。
銀行はこの言葉をタイトルに付けた経営方針を相次ぎ発表している。
ただ、資産を託される者には古くから厳しい目が向けられてきた。
自ら規律ある行動をとり、社会が進歩した様子を示せるか。