[春秋要約170423]いまの時期のタケノコの滋味に驚く。タケノコは実際に食物繊維やビタミン類が豊富だ。<40文字> #sjdis #sjyouyaku

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2017/4/23付

何気なく口にして、その香り、その歯触り、その滋味に驚くのがいまの時期のタケノコである。新鮮そうなやつを米のとぎ汁でことこと茹(ゆ)でてアクを抜き、穂先を薄く切って食べるのがまずはご馳走(ちそう)だ。あとは若竹煮、炊き込みご飯、そうだ、バター焼きなんぞもいい。
山の生気が満ちたこの幸を、中国・三国時代の孟宗(もうそう)という人は真冬に掘り出したと伝えられている。ある寒い日のこと、病気の母がどうしてもタケノコを食べたいとせがむ。雪山に入った息子が途方に暮れていると、天は親孝行に感心して一本、二本と芽を出してくれたというのだ。それで孟宗竹なる言葉ができたらしい。
この物語は孝行の手本になる話を集めた「二十四孝」にも入っているから、季節はずれのタケノコがいかに貴重だったかがわかる。孟宗がこれを熱いスープにして母親に飲ませる病はすっかり癒えたそうだ。儒教道徳を絵に描いたような顛末(てんまつ)だが、タケノコは実際に食物繊維やビタミン類を豊富に含んだ栄養食だという。
▼うんちくを並べたついでに、お話をもうひとつ。グルメ漫画「美味しんぼ」には、まだ地中にあるタケノコの周囲を掘って火を起こし、そのまま蒸し焼きにする料理が出てくる。食欲のために山まで焼くとは、こちらはずいぶん不道徳な振る舞いだ。とはいえうまそうだなと想像しつつ、茹でタケノコの皮でもむくとする。

要約

[290/300文字]
いまの時期のタケノコはその滋味に驚く。

山の生気が満ちたこの幸を、中国・三国時代の孟宗という人はある寒い日のこと、病気の母にどうしてもタケノコを食べたいとせがまれる。
雪山に入った息子が途方に暮れていると、天は親孝行に感心して一本、二本と芽を出してくれたというのだ。
それで孟宗竹なる言葉ができたらしい。

孟宗がこれを熱いスープにして母親に飲ませると病はすっかり癒えたそうだ。
儒教道徳を絵に描いたような顛末だが、タケノコは実際に食物繊維やビタミン類を豊富に含んだ栄養食だという。

また、グルメ漫画「美味しんぼ」には、まだ地中にあるタケノコの周囲を掘って火を起こし、そのまま蒸し焼きにする料理が出てくる。
うまそうだなと想像する。

[199/200文字]
いまの時期のタケノコはその滋味に驚く。

孟宗という人はある寒い日、病気の母にタケノコを食べたいとせがまれる。
途方に暮れていると、天は親孝行に感心して芽を出してくれたというのだ。
それで孟宗竹なる言葉ができたらしい。

これをスープにして飲ませると病は癒えたそうだ。
タケノコは実際に食物繊維やビタミン類を豊富に含んだ栄養食だという。

また、「美味しんぼ」には、地中にあるタケノコをそのまま蒸し焼きにする料理があり、うまそうだなと想像する。