[春秋要約170708]蓮舫体制の10カ月で、穏健な保守とリベラルが理念を競う政治から遠いところに来た。<39文字> #sjdis #sjyouyaku

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2017/7/8付

さすがに華がある――と好意的に見る向きも少なくなかったのだが、いまやその蓮(はす)の花も人々の期待もすっかりしぼんでしまったようだ。民進党の蓮舫参院議員が、平和の象徴だという自らの名に触れつつ、代表としての抱負を熱く語ったのはわずか10カ月前である。
▼自民党の歴史的惨敗や都民ファースト躍進とともに、東京都議選であらためて浮かび上がったのはこの党の体たらくだ。獲得したのはたったの5議席。へたをすれば1議席とされた下馬評に比べれば善戦との声もあるそうだから、話にならない。かりそめにも国会では野党第1党なのに、こんどの選挙では蚊帳の外だった
蓮舫代表は党勢回復の切り札だったろうに、焦るばかりなのか、どうにも顔色が暗い。しかと路線も定まらぬ組織の、深い混迷を示してあまりある。かくて安倍1強のおごり、高ぶりを極まらせていったのが蓮舫体制の10カ月ではないか。穏健な保守とリベラルが理念を競う政治からは、日本はずいぶん遠いところに来た
▼「花と、面白きと、めづらしきと、これ三つは同じ心なり」。世阿弥の「風姿花伝」にある言葉だ。観客を感動させるものはワクワク感や新規性だということだろう。残念ながら、かの蓮の花はそんな魅力を放つことがないまま今日に至る。花の下の泥の池で、レンコンに徹すると意気込んだ幹事長の罪も一通りではない

要約

[293/300文字]
いまや蓮の花も、人々の期待もすっかりしぼんでしまったようだ。
民進党の蓮舫参院議員が、代表としての抱負を熱く語ったのはわずか10カ月前である。

東京都議選であらためて浮かび上がったのはこの党の体たらくだ。
獲得したのはたったの5議席。
へたをすれば1議席とされた下馬評に比べれば善戦との声もあるそうだから、話にならない。
かりそめにも国会では野党第1党なのに、こんどの選挙では蚊帳の外だった。

蓮舫代表は党勢回復の切り札だったろうに、路線も定まらぬ組織の、深い混迷を示している。
かくて安倍1強のおごり、高ぶりを極まらせていったのが蓮舫体制の10カ月ではないか。
穏健な保守とリベラルが理念を競う政治からは、日本はずいぶん遠いところに来た。

[199/200文字]
蓮舫議員が抱負を語ったのはわずか10カ月前。

東京都議選であらためて浮かび上がったのは民進党の体たらくだ。
獲得したのはたったの5議席。
人々の期待もすっかりしぼんでしまったようだ。
かりそめにも国会では野党第1党なのに、こんどの選挙では蚊帳の外だった。

路線も定まらぬ組織の、深い混迷を示している。
かくて安倍1強のおごり、高ぶりを極まらせていった蓮舫体制の10カ月。
穏健な保守とリベラルが理念を競う政治から、ずいぶん遠いところに来た。