[春秋要約170215]東芝は目標必達の気概で、市場や社会全体に向け適切な情報公開を行ってほしい。<37文字> #sjdis #sjyouyaku

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2017/2/15付

海原が奏でる波の音が聞こえ、風に乗って潮の香りが漂ってくる。東山魁夷が奈良・唐招提寺の御影(みえい)堂のために描いた障壁画だ。別の作品の前におもむくと、滝の音が響く山中で、雲が谷から湧き上がる気配が迫る。完成に10年を要した68枚を茨城県近代美術館で見た。
▼御影堂には仏法を広めんと、失明を乗り越えて6度の挑戦で日本に渡った唐の高僧、鑑真和上の像が安置される東山は像を拝し、その強い精神力を仰ぎ尊んで、この仕事を引き受ける決意をしたという。日本各地や中国へスケッチの足を伸ばし、数多くの下絵を準備した緻密で息の長い作業は、鑑真の足跡をも思わせる
▼12日には県出身の新横綱、稀勢の里も展示を見た後、鑑真や東山の「不撓(ふとう)不屈の精神」をテーマにトークショーに臨んだ。「時間がかかってもやり遂げる姿は見習いたい」と綱取りへの道を顧み、決意を述べている目標は必ず達成するとの気概で我々を鼓舞する3人に、かつて名門と冠された企業も学んでほしいものだ。
東芝が14日、予定していた決算発表をめぐりドタバタを演じた。一昨年の会計不祥事以降、開示で失態が相次いでいる。より危機の度合いが深まっている今回、適切な情報公開は市場との間だけでなく、社会全体との約束ごとのはずだった。春一番の便りはまもなくだが、140年を経たのれんに吹く風は限りなく冷たい

要約

[300/300文字]
茨城県近代美術館で見た東山魁夷が描いた、唐招提寺御影堂の障壁画は完成に10年を要した。

御影堂に安置される鑑真和上は仏法を広めんと、失明を乗り越えて6度の挑戦で日本に渡った。
東山はその強い精神力を仰ぎ尊んでこの仕事を引き受たという。
緻密で息の長い作業は、鑑真の足跡をも思わせる。

新横綱、稀勢の里も展示を見た後、「時間がかかってもやり遂げる姿は見習いたい」と決意を述べている。
目標は必ず達成するとの気概で我々を鼓舞する3人に、かつて名門と冠された企業も学んでほしい。

東芝が一昨年の会計不祥事以降、開示で失態が相次ぎ、危機の度合いが深まっている。
適切な情報公開は市場だけでなく、社会全体との約束ごとのはず。
140年を経たのれんに吹く風は限りなく冷たい。

[190/200文字]
唐招提寺御影堂に安置される鑑真和上は仏法を広めんと、6度の挑戦で日本に渡った。
東山魁夷はその強い精神力を仰ぎ尊んで、御影堂の障壁画を引き受け10年を要し完成。

稀勢の里は茨城県近代美術館で展示を見た後、「時間がかかってもやり遂げる姿は見習いたい」述べている。

東芝は一昨年の会計不祥事以降、情報開示で失態が相次ぎ、危機の度合いが深まる。
目標は必ず達成するとの3人の気概を、かつて名門と冠された企業も学んでほしい。