[春秋要約170214]日本でも「正義のハッカー」が育成されれば社会の備えも強まるが、まだ課題は多い。<39文字> #sjdis #sjyouyaku

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2017/2/14付

いまから20年ほど前。普及し始めたばかりのインターネットで、薬を売ると偽って代金をだまし取る事件があった。この闇の薬局の「店主」はなんと中学生。若いから、でもあったろう。家のパソコンで遊んでいるうち、自然とネットのスキルが磨かれていったようだ。
▼東京・秋葉原の電器店に展示してあるパソコンから企業のシステムに入って、研究報告書をのぞき見た。大学は簡単に侵入できるので、かえって面白くないネットは頭と技術をフル回転させる勝負の場負ける方が悪い――。ネット犯罪で捕まる少年たちの話を聞いて、当時の捜査幹部らは文字通り目を丸くしたものだ。
▼あのころからこんなイベントがあれば、少年たちも違った道を歩んだのではないだろうか。そう思わずにいられない。先月末、東京都内でサイバー攻撃から身を守る技術を競う大会が開かれた。予選を勝ち抜いた世界9カ国の24チームがサーバーを占拠したり、奪い返したりしながら、2日間にわたって熱戦を繰り広げた
大会が目指すのは、悪意を持った攻撃と戦う「正義のハッカー」の育成だ。政府も企業も、とにかく優秀な技術者に来てほしい。遅ればせながら日本でもこうした大会が盛んになっていくことで、社会の備えも強まるだろう。熱戦の結果は1、2位ともに韓国で、3位は中国。日本チームの最高は5位だった。課題は多い

要約

[290/300文字]
20年ほど前、インターネットで中学生による詐欺事件があった。

電器店のパソコンから企業のシステムに入って、研究報告書をのぞき見た。
大学は簡単に侵入できるので、面白くない。
ネットは頭と技術をフル回転させる勝負の場。
負ける方が悪い――。
ネット犯罪で捕まる少年たちの話に、捜査幹部らは驚いたものだ。

あのころからこんなイベントがあれば、少年たちも違った道を歩んだのではないだろうか。
先月末、東京都内でサイバー攻撃から身を守る技術を競う大会が開かれた。

大会は「正義のハッカー」の育成を目指す。
日本でもこうした大会が盛んになれば、社会の備えも強まるだろう。
熱戦の結果は1、2位ともに韓国で、3位は中国。
日本チームの最高は5位だった。
課題は多い。

[196/200文字]
ネットは頭と技術をフル回転させる勝負の場。
負ける方が悪い――。
いまから20年ほど前、ネット犯罪で捕まる少年たちの話に捜査幹部らは驚いたものだ。

あのころからこんなイベントがあれば、少年たちも違った道を歩んだだろう。
先月末、東京都内でサイバー攻撃から身を守る技術を競う大会が開かれた。

大会は「正義のハッカー」の育成を目指す。
日本でもこうした大会が盛んになれば、社会の備えも強まるだろう。
日本チームの最高は5位だった。
課題は多い。