[春秋要約170111]「トランプ劇場」は予告編ではらはらする。11日の記者会見にはどんな発言をするのか。<40文字> #sjdis #sjyouyaku

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2017/1/11付

ウィリアム・シェークスピアはちゃめっ気があった。ある時、王役の人気俳優がファンと密会の約束をするのを盗み聞いた。なりすまし先回りする。本人が来ると「(英王室の開祖)ウィリアム征服王が先に御入来だ」と追い払う。悲劇も喜劇も書いた人らしい逸話だ。
▼その俳優が演じた王様が「リチャード三世」である。芝居は世界を憎む露悪的なせりふから始まる。「思い切り悪党になって見せるぞ。筋書きはもう出来ている」(福田恆存訳)。弁舌と謀略を使って、多くの血を流し、イングランド王になる。兄や幼い王子2人をロンドン塔にとじ込めて殺すなど、非道の限りを尽くす。
▼トランプ次期米大統領の振る舞いはへたな悪役芝居のようだ。物議をかもす言動に名優メリル・ストリープさんがかみついた。選挙中に障害を持つ記者をまねし愚弄した様子を人権や報道の自由への侵害と批判した次期大統領はツイッターで「最も過大評価された女優」とののしった。遊び心のかけらもない反応だった。
「トランプ劇場」は予告編だけではらはらする。「あり得ない、米国に工場を造れ」。メキシコ工場の計画撤回を求める発言にトヨタも困惑した。11日には初の記者会見が予定される。報道の自由など様々な疑問にどう答えるのか。いよいよ幕開きだ。筋を想像するとどうにも悩ましい。待つのは悲劇か。それとも喜劇か。

要約

[296/300文字]
悲劇も喜劇も書いた人らしくウィリアム・シェークスピアはちゃめっ気があった。

しかし、トランプ次期米大統領の振る舞いはへたな悪役芝居のようだ。
選挙中に障害を持つ記者をまねし愚弄した様子は人権や報道の自由への侵害との、名優メリル・ストリープさんの批判に対し、次期大統領はツイッターで「最も過大評価された女優」とののしった。
遊び心のかけらもない反応だった。

「トランプ劇場」は予告編だけではらはらする。
「あり得ない、米国に工場を造れ」。
メキシコ工場の計画撤回を求める発言にトヨタも困惑した。
11日には初の記者会見が予定される。
報道の自由など様々な疑問にどう答えるのか。
いよいよ幕開きだ。
筋を想像するとどうにも悩ましい。
待つのは悲劇か。
それとも喜劇か。

[196/200文字]
トランプ次期米大統領の振る舞いはへたな悪役芝居のようで遊び心のかけらもない。
選挙中に障害を持つ記者をまねた様子は人権や報道の自由への侵害との、メリル・ストリープさんの批判に、次期大統領は「最も過大評価された女優」とののしった。

メキシコ工場の計画撤回を求める発言にトヨタも困惑した。
「トランプ劇場」は予告編だけではらはらする。
11日には初の記者会見が予定される。
様々な疑問にどう答えるのか。
筋を想像するとどうにも悩ましい。