[春秋要約170628]公式戦連勝記録を30年ぶりに更新した14歳の藤井四段。どんな勝負師に育つのだろう。<39文字> #sjdis #sjyouyaku

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2017/6/28付

「将棋の棋士は一種の聖者」。観戦記者の中平邦彦さんが、随筆でこんな説を紹介している。実力の世界で、禁欲と自己抑制により英雄的な地位を得る。同時に世俗的な関心は薄く常識はずれだったりする一般の人は、自分がそうなろうとは思わぬが、尊敬は払う
▼14歳の聖者の怒濤(どとう)のような行進に、日本中が舌を巻いている。昨年10月にプロになったばかりの藤井聡太四段が公式戦での連勝記録を29に伸ばした。30年ぶりの更新である。将棋ソフトで精進を重ねた「AI(人工知能)時代の申し子」と報じられている。一昨日の対局では中盤の不利をはね返す妙手にファンがうなった
▼中学生のプロはこれまでもいた。しかし、竜王、王座などタイトルがかかった戦いへの登場は例がない。新星への期待は膨らむが、元神童が居並ぶ棋界である。作家、山口瞳さんが畏怖の念を込め「お化け屋敷」と称した天才、鬼才の集団は新参者にそう優しくなかろう。そこにまた伝説が生まれる。目が離せぬゆえんだ。
▼豚キムチうどんにワンタンメンと昼や夕のメニューも話題となる過熱ぶりである。聖者の実相に触れたいとの思いだろう。振り返れば、酒に溺れた棋士や病で早世した棋士、演歌を大ヒットさせた棋士など人生行路も棋風なみに様々である。それがまたファンを引き付ける。さて藤井四段どんな勝負師に育ってくれるか

要約

[297/300文字]
将棋の棋士は実力の世界で、世俗的な関心は薄く、常識はずれだったりする。
一般の人は、自分がそうなろうとは思わぬが、尊敬は払う。

昨年10月にプロになったばかりの14歳、藤井聡太四段が公式戦での連勝記録を29に伸ばした。
30年ぶりの更新である。
「AI時代の申し子」と報じられ、一昨日の対局では中盤の不利をはね返す妙手にファンがうなった。

中学生のプロはこれまでもいたが、タイトルがかかった戦いへの登場は例がない。
新星への期待は膨らむが、元神童が居並ぶ棋界である。
新参者にそう優しくなかろう。
そこにまた伝説が生まれる。
目が離せぬゆえんだ。

昼や夕のメニューも話題となる過熱ぶりである。
聖者の実相に触れたいとの思いだろう。
さて藤井四段。
どんな勝負師に育ってくれるか。

[197/200文字]
昨年プロになったばかりの14歳、藤井聡太四段が公式戦での連勝記録を29に伸ばした。
30年ぶりの更新である。
「AI時代の申し子」と報じられ、一昨日の対局では中盤の妙手にファンがうなった。

タイトル戦への中学生の登場は例がない。
新星への期待は膨らむが、元神童が居並ぶ棋界は新参者にそう優しくなかろう。
そこにまた伝説が生まれる。
目が離せぬゆえんだ。

聖者の実相に触れたいとの思いか、昼や夕のメニューも話題となる
藤井四段はどんな勝負師に育つか。