[春秋要約170804]内閣に世襲政治家や大臣経験者が多いと閉塞感が積もる。政界の新陳代謝が必要では。<39文字> #sjdis #sjyouyaku

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2017/8/4付

昨年はじめ、米国で共和、民主両党とも大統領候補をまだ決めていなかった頃。かの国に長く住む日本人のシンクタンク研究員が、こう助言してくれたことがある。「トランプとサンダースを泡沫(ほうまつ)候補と見ない方がいい」。いまから思えば慧眼(けいがん)だったというしかない。
米国民のかなりの数が自国の政治や経済が一部の人に動かされているいら立っている彼らが異端の人であるトランプとサンダースを支持している。逆にクリントンやブッシュといった、なじみ深い名前を持つことはマイナスに働く。政府の要職に就いた前歴も同じ。だからヒラリーは二重に不利。そんな解説だった。
▼きのう新しい内閣が発足した。試しに数えると、20人の大臣のうち、父、祖父、義父が政治家という人が少なくとも13人いる。自民党とは世襲政治家が主力の集団なのだと、あらためて感じる。大臣経験者も、首相みずからを含め14人と多い。もうエラーもオウンゴールも許されないぞ、との思いが手堅い人事から伝わる
▼民進党も、次の代表選に名乗りを上げたのは元大臣の2人だ。両党とも冒険的な人事に懲りた形か。しかし元大臣や××議員の息子、娘といった人々ばかりが目立つ政治は、一見安心感があるようで、実は人々の心にうっすら閉塞感を積もらせる次の総選挙の争点は政界の新陳代謝――。早くもそんな声が一部にあがる

要約

[294/300文字]
「トランプとサンダースは泡沫候補ではない」と助言してくれた日本人のシンクタンク研究員がいた。

自国の政治や経済が一部の人に動かされているといら立つ人々が、異端の人であるトランプとサンダースを支持。
なじみ深い名前や政府の要職に就いた前歴はマイナスに働くという解説だった。

きのう新内閣が発足。
20人の大臣のうち、世襲政治家が少なくとも13人いる。
大臣経験者も、首相みずからを含め14人と多い。
もうエラーもオウンゴールも許されないぞ、との思いが伝わる。

民進党も、次の代表選に名乗りを上げたのは元大臣の2人。
一見安心感があるようで、実は人々の心にうっすら閉塞感を積もらせる。
次の総選挙の争点は政界の新陳代謝――。
早くもそんな声が一部にあがる。

[189/200文字]
なじみ深い名前や政府の要職に就いた前歴はマイナスに働くため「トランプとサンダースは泡沫候補ではない」と助言してくれた日本人のシンクタンク研究員がいた。

きのう新内閣が発足。
20人の大臣のうち世襲政治家が13人、大臣経験者も首相を含め14人。

民進党の代表選に名乗りを上げたのは元大臣の2人。
安心感があるようで、人々の心にうっすら閉塞感を積もらせる。
次の総選挙の争点は政界の新陳代謝との声がすでに一部にあがる。