[春秋要約160918]人工知能の自動運転にも期待をするが、SL旅の風情には癒しがあるに違いない。<37文字> #sjdis #sjyouyaku

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2016/9/18付

京都駅の新幹線ホームに立つと蒸気機関車(SL)の汽笛が風に乗り聞こえてくることがあるという。古都の粋な演出めくが、種を明かせば、徒歩20分の京都鉄道博物館で来館者を乗せるSLスチーム号だ。以前の梅小路蒸気機関車館が4月にリニューアルし開館した。
▼旧名通り、博物館の扇形車庫などには計23両のSLがあり、うち8両はまだ現役で動くという。近づくと鉄と油の匂いが胸を突くように生々しく、草食恐竜のような迫力。「ローカル線で活躍」「強力なけん引力を誇った」など各車両の解説板を読み進めば、物や人の輸送を担い産業と暮らしを支えた往時がしのばれる
▼「蒸気機関車は科学技術の発達が人類の進歩に結び付いた時代のシンボル」。数年前にSLの復元作業をドキュメンタリー映像に記録した山田洋次監督の言葉火と水を鉄で封じ、生じてくる巨大な力を精緻なメカニズムで操る。人工知能などと違い、技術の行き着く先をわきまえたかのような安心感をSLには覚える
▼来夏、半世紀ぶりにSL復活を目指す東武鉄道が先日、機関車のボイラーに点火する「火入れ式」をした。乗務員の訓練も進め、来春には試運転にこぎ着ける。テクノロジーの粋を集めた自動運転にも期待は高まる。けれども、時には煙を浴びての汽車旅の風情は「進歩」に疲れた心をひととき癒やしてくれるに違いない。

要約

[292/300文字]
京都鉄道博物館で来館者を乗せるSLスチーム号。

近づくと鉄と油の匂いが胸を突くように生々しく、草食恐竜のような迫力だ。
「ローカル線で活躍」「強力なけん引力を誇った」など各車両の解説板を読み進めば、物や人の輸送を担い産業と暮らしを支えた往時がしのばれる。

「蒸気機関車は科学技術の発達が人類の進歩に結び付いた時代のシンボル」。
山田洋次監督の言葉だ。
火と水を鉄で封じ、生じてくる巨大な力を精緻なメカニズムで操る。
人工知能などと違い、技術の行き着く先をわきまえたかのような安心感をSLには覚える。

テクノロジーの粋を集めた自動運転にも期待は高まる。けれども、時には煙を浴びての汽車旅の風情は「進歩」に疲れた心をひととき癒やしてくれるに違いない。

[189/200文字]
京都鉄道博物館で来館者を乗せるSLに近づくと鉄と油の匂いが胸を突くように生々しい。
各車両の解説板を読み進めば、物や人の輸送を担い産業と暮らしを支えた往時がしのばれる。

「蒸気機関車は科学技術の発達が人類の進歩に結び付いた時代のシンボル」。
山田洋次監督の言葉だ。

テクノロジーの粋を集めた自動運転にも期待は高まる。
けれども、時には煙を浴びての汽車旅の風情は「進歩」に疲れた心をひととき癒やしてくれるに違いない。

A[40/40文字]
技術の粋を集めた人工知能の自動運転にも期待をするが、SL旅の風情には癒しがある。

B[37/40文字]
人工知能の自動運転にも期待をするが、SL旅の風情には癒しがあるに違いない。