[春秋要約170422]人々が負った傷を回路に社会融和を祈られてきた象徴天皇に望ましい公務を熟思したい。<40文字> #sjdis #sjyouyaku
2017/4/22付 高松港から東へ8キロ。瀬戸内海の美しい小島に国立療養所「大島青松園」がある。半世紀近い施設での日々を短歌でつづる元ハンセン病患者の男性をかつて訪ねた。望郷、同じ病の女性との...
No time like the present!!
2017/4/22付 高松港から東へ8キロ。瀬戸内海の美しい小島に国立療養所「大島青松園」がある。半世紀近い施設での日々を短歌でつづる元ハンセン病患者の男性をかつて訪ねた。望郷、同じ病の女性との...
2017/4/17付 伊丹十三監督の映画「タンポポ」は本筋を離れた小話が面白い。そのひとつに、企業の幹部が取引先の重役連をフランス料理でもてなす段がある。分厚いメニューを渡され、みんな無難に舌平...
2017/4/16付 「金の無い奴(やつ)が、有るような顔をして、横行闊歩(かっぽ)するところさ」とある人が言う。「都会人でも田舎者でも、不思議に同化してしまう」と別の口が語る。社会派ルポルター...
2017/4/11付 おとといの日曜日、奈良の東大寺へおもむいた。満開のサクラの花と陽気に誘われたか、大変な人出である。しかも、その8割以上は観光で訪れたらしい外国人だ。先端にスマホを固定した、...
2017/4/9付 「もう行かないとな」「思いきって行っちゃいなさい」。昭和のホームドラマには、こんなセリフがよく出てきた。結婚の話である。お嫁に行きなさい、もう行きなさい……。親たちは娘をこう...
2017/4/5付 真剣を用いる居合の稽古は、当然のことながらこの上なく真剣なものである。段を持つ知人に特に留意すべき点を尋ねると、意外なことに「刀を鞘(さや)に収める際、心に揺らぎがあれば自ら...
2017/4/3付 地方自治体の福祉課保護係。難しい相談者への応対など仕事の厳しさを体験し、落ち込む新人職員を職場の先輩が励ます。「がんばれよ。俺たちはみんな応援してるんだからな。一人で解決しよ...
2017/3/30付 夢のようだ。指がふれると、リンゴが金にかわった。木の枝もテーブルもたちまち、まばゆい黄金になる。うかれるうちに、恐ろしいことに気づく。パンも飲み物も口にできない。娘を抱きし...
2017/3/15付 今年が没後10年の作家、小田実さんの名言に「人間みなチョボチョボや」というのがある。人は生まれながらに自由で対等で、平等な存在だ――。標準語で説けばこんなふうに小難しくなろ...
2017/3/14付 指導者を選んだり政策を決めたりするうえで、完全に民主的な仕組みはありえない――。みもふたもない理屈である。これを理論的に証明したとされるのが、2月下旬に亡くなった米国の経済...
2017/3/3付 「男どもが天下国家を論じて武器などを担いであちらこちら走り回っている間も、女たちは着実にエレガントに次の世代を用意してきた」。作家の池澤夏樹氏がそう書いている。人類が女性だけ...
2017/3/1付 林芙美子晩年の代表作「浮雲」のキーワードは「仏印」である。いまのベトナムなどにあたるフランス領インドシナ――これを仏印と呼んだ戦時中に当地で出会った男と女。日本に引き揚げてき...
2017/2/23付 1657年1月18日は、いまの暦に直すと3月初旬である。江戸の街には2カ月間も雨がなかった。昼すぎ、本郷の寺から出た火は、折からの強風で湯島、神田方面へと広がる。19日未明...
2017/2/15付 海原が奏でる波の音が聞こえ、風に乗って潮の香りが漂ってくる。東山魁夷が奈良・唐招提寺の御影(みえい)堂のために描いた障壁画だ。別の作品の前におもむくと、滝の音が響く山中で、...
2017/2/14付 いまから20年ほど前。普及し始めたばかりのインターネットで、薬を売ると偽って代金をだまし取る事件があった。この闇の薬局の「店主」はなんと中学生。若いから、でもあったろう。家...
2017/2/10付 エィッと、悪いやつらに銭が飛ぶ。江戸のヒーロー、銭形平次親分の得意技だ。生みの親の野村胡堂は、大のクラシック音楽好きでもあった。40年間に集めたレコードが1万数千枚。重さで...
2017/2/4付 医師で芥川賞作家の南木佳士さんが「稲刈り」という随筆で、子供のころ家の米作りを手伝い、たしなめられた思い出を振り返っている。好きな落ち穂拾いに精を出し、ほめられた。それがうれ...
2017/2/3付 空き巣、すり、ひったくり。金品を奪う犯罪の代表といえばこうした「盗み」である。だが近年窃盗事件は大きく減り続けている。かわって猛威を振るうのは詐欺だ。総被害額は窃盗にほぼ並ぶ...
2017/1/30付 「見えない洪水」。情報があふれる社会に潜むあやうさを、宇宙開発で有名な工学者、糸川英夫さんたちはそう名づけた。いずれ訪れるかもしれない危機を「ケースD」という近未来小説にま...
2017/1/22付 自分のすぐ近くにいる前任者の統治を、あからさまに非難する。20日のトランプ米大統領の就任演説は支持者たちの耳には痛快に響いたことだろう。エリート層への富の集中を非難し、口先...