[春秋要約161221]生産者に感謝し飢えや貧困を思い「30.10運動」で食品ロスを減らす人が増えてほしい。<40文字> #sjdis #sjyouyaku

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2016/12/21付

きょうは冬至。北半球では最も昼の時間が短い。「一年の短さをいひ柚子(ゆず)湯かな」(岩井善子)。句のようにユズを浮かべた風呂に浸ったり、小豆入りのおかゆや煮たカボチャを食べたりして息災を祈る。この日を境に日脚が伸び始めるため「一陽来復」の別称がある
▼「冬至、冬なか、冬はじめ」とも言う。暦の上では冬の真ん中だが、冷え込みはこれからが本番との意味だ。忘年会にクリスマス、さらに新年会と、この時期に相次ぐうたげには、家族や気の置けない仲間と肩を寄せて語らう温かで穏やかなイメージが満ちている。募る寒さと夜の長さゆえ、人との距離も縮まるのだろう。
▼しかし、今季はそんな宴会の進行にちょっとした変化が起きるかもしれない「30.10(さんまる・いちまる)運動」が全国の自治体へ急速に広がっている。お店から出る残飯のごみを減らすため、参加者に乾杯後30分間とお開き前の10分間は料理を食べることに集中してもらうものだ。5年前、長野県松本市で始まった。
▼まだ食べられるのに廃棄されてしまう食品ロスは日本で年間632万トンと、食用魚介類の総量にほぼ匹敵する。食べ残しに付いて回る気まずさにサヨナラし、生産者に感謝しつつ、世界から消えない飢えや貧困に思いをいたす。冬の語源は春へ向けて自然の活力が「増(ふ)ゆ」との説もある。運動に共感する人も増えてほしい

要約

[288/300文字]
きょうは冬至。
北半球では最も昼の時間が短い。
ユズを浮かべた風呂に浸ったり、小豆入りのおかゆや煮たカボチャを食べたりして息災を祈る。

忘年会にクリスマス、さらに新年会と、この時期に相次ぐ。
募る寒さと夜の長さゆえ、人との距離も縮まるのだろう。

しかし、今季はそんな宴会に変化が起きるかもしれない。
「30.10運動」が広がっている。
お店から出る残飯のごみを減らすため、参加者に乾杯後30分間とお開き前の10分間は料理を食べることに集中してもらうものだ。

食品ロスは日本で年間632万トンと、食用魚介類の総量にほぼ匹敵する。
食べ残す気まずさにサヨナラし、生産者に感謝しつつ、世界から消えない飢えや貧困に思いをいたす。
運動に共感する人も増えてほしい。

[196/200文字]
今季は忘年会にクリスマス、さらに新年会と、この時期相次ぐ宴会に変化が起きるかもしれない。
「30.10運動」が広がっている。
お店から出る残飯のごみを減らすため、参加者に乾杯後30分間とお開き前の10分間は料理を食べることに集中してもらうものだ。

食品ロスは日本で年間632万トンと、食用魚介類の総量にほぼ匹敵する。
食べ残す気まずさにサヨナラし、生産者に感謝しつつ、世界から消えない飢えや貧困に思いをいたす。
運動に共感する人も増えてほしい。