[春秋要約170818]習近平国家主席をほめたたえる新聞記事が不穏だ。中国の政治情勢は厳しいのか。<37文字> #sjdis #sjyouyaku

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2017/8/18付

「習近平総書記の成長の道」。そう題した記事が中国共産党系の新聞に載ったのは、先月下旬のこと。題名から容易に想像できるように、共産党の総書記を兼務する習近平国家主席をほめたたえる中身だ。やや古い文章だが、興味深いところもあるので紹介してみたい。
▼まず強い印象を受けるのは、「紅い血脈」が流れている習主席には生まれながらに「信念の本願と信仰の根」が備わっている、といった表現だ。半世紀前の文化大革命のときに流行した「革命血統論」を彷彿(ほうふつ)させ、北朝鮮の3代世襲さえ連想させる。その一方、習主席は庶民的な「素朴な情感」を持つ、とも紹介している。
対外政策にかかわる部分は特に目を引く。尖閣問題では防空識別圏の設置などを指揮し日本の「実効支配」を一気に打破した。南シナ海問題では人工島の造成を決定し「戦略的な態勢を根本から改めた」。「非凡な戦略眼」や「偉大な闘争精神」で習主席は「英明な決定」を下した、のだそうだ。表現はやはり文革っぽい。
▼秋に開くとみられる共産党大会に向け、習主席の指導力を宣伝しようとする思惑がこめられているのは、今更いうまでもない。それにしても、である。中国全土を混迷におとしいれ「10年の動乱」とまで呼ばれる文革を思い出させる文章には、どうにも不穏なムードが漂う中国の政治情勢はそれほどに厳しいのだろうか

要約

[299/300文字]
「習近平総書記の成長の道」と題した記事が中国共産党系の新聞に載った。
習近平国家主席をほめたたえる中身だ。

文化大革命のときに流行した「革命血統論」を彷彿させる。
一方、習主席は庶民的な「素朴な情感」を持つ、とも紹介している。

尖閣問題では防空識別圏の設置などを指揮し日本の「実効支配」を一気に打破。
南シナ海問題では人工島の造成を決定し「戦略的な態勢を根本から改めた」。
「非凡な戦略眼」や「偉大な闘争精神」で習主席は「英明な決定」を下した、のだそうだ。
表現はやはり文革っぽい。

秋に開くとみられる共産党大会に向け、習主席の指導力を宣伝しようとする思惑がこめられている。
それにしても、文革を思い出させる文章には不穏なムードが漂う。
中国の政治情勢はそれほどに厳しいのだろうか。

[199/200文字]
「習近平総書記の成長の道」と題した記事が中国共産党系の新聞に載った。
習近平国家主席をほめたたえる中身だ。

文化大革命のときに流行した「革命血統論」を彷彿させる。
一方、習主席は庶民的な「素朴な情感」を持つ、とも紹介している。

秋に開くとみられる共産党大会に向け、習主席の指導力を宣伝しようとする思惑がこめられている。
それにしても、文革を思い出させる文章には不穏なムードが漂う。
中国の政治情勢はそれほどに厳しいのだろうか。