失敗しない梅干しの作り方 〜先ずは塩漬け編〜

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梅干しの話

最近、梅干しとか漬物を普段から食べる人って減ってるんでしょうか?
梅酒あたりは好きで作る人もいるんでしょうかねぇ。
ちょうど今の時期が生の梅が出回る時期になって
スーパーなんかでも梅酒や梅ジュース作り用のビンが並んだりするんですよね。
今年は実家から3Kgほど梅をもらいました。

梅といえば、実が熟してくるとほんとにいい匂い。
そのくせ生では渋くて食べることは出来ないという困ったやつです。

昔の人は何を思って、塩漬けして干して赤しそと合わせるとか
なぜそんな手間と時間ををかけてまで食べようと思ったのか
今よりもっと塩辛かったものを美味しいとして受け継いで来れたのか
考えれば考える程、不思議な食べ物です。

そういえば、おばあちゃんやお母さんが自家製の梅干し作ってたなぁとか
思い出す人もいるかもしれません。

僕は大学生の時に下宿で一人暮らしをしていたのですが
実家から時々ダンボールで荷物が送られてきました。
ダンボールの中には食料の配給(?)として、米や野菜やお菓子があったりして、
そこに母方のおばあちゃんが漬けてくれた梅干しが
インスタントコーヒーの空き瓶に入って届くこともありました。

どうやら、僕が3歳くらいの時におばあちゃんの家に泊まった際に
梅干しをやたらと好んで食べていたという理由から
おばあちゃんが「送るなら入れてあげて」と言っていたとのことでした。

とはいえ、男子学生がたまに自炊する程度では
そこまで梅干しを消費するということもなく
梅干しの入ったコーヒーの瓶も3本ほど冷蔵庫に鎮座している状況でした。

そうこうしているうちに、おばあちゃんは体調を崩し亡くなってしまいました。
それでも、下宿には保存食の梅干しは残っていて
冷蔵庫を開ける度に、その梅干しを食べる度に、
作ったひとはいなくなったけど、作ってくれたものと思いが残っていて
それを食べることができるというのが
何とも不思議な気持ちになったものでした。

時間は過ぎて、どういう流れか僕は前職では梅干しに関わるようになり、
その他にも漬物、ジャムや菓子なんかを作ったり
その延長で家庭での梅干しの漬け方教室をやってみたり
小学生の子に塩漬けのしくみの話や実験をしたりするようになりました。

アウトドア料理や自家製◯◯を作ってみるとか、
そんなのが好きな人ならわかってもらえると思いますが、
梅干し作りもなかなか変化があって面白いものです。

当時は仕事ということもあったし、
いかに失敗しないで楽にやるかを考えたり試したりしました。

塩漬け工程

とりあえず、今の時期に行う基本工程としては
1.入手した梅の熟し具合の確認
2.水洗い
3.梅の重さをはかる
4.塩漬けする となります。

ここで、色んなことが気になるキッチリした人は
梅の実のなり口のところのヘタを取るとか
キズのあるものは選り分けるとかしてもらえばよいかと思います。

ヘタは塩漬けしてるうちに結構取れるので、
僕の場合は水洗いの際に目についたものだけ取る程度です。
キズもすでに傷みがきてしまってるようなひどいものだけは分けるだけで
細かいキズはスルーしてます。

ところで、梅干し漬け方の話をするとよく出てくる質問があって
天日干し以前の工程でよく聞くのが
・塩漬けしても水分(梅酢)が出てこない
・水分は出てきたがカビが発生した   と、いうところ。

まず、塩漬けしても梅酢が出てこないというのは原因が3つ考えられて
「梅干し向きの品種ではなかった」か「梅が十分熟していない」か
「塩の分量を間違えてしまっている」のいずれかだと思います。

品種についてはよっぽど「訳の分からない梅を貰ってしまった」
とかじゃない限り大丈夫かと思います。
一般に入手できるものであれば問題ないです。
また「重石の重量が足りない」ということを言われる場合もありますが、
後述の方法であれば、梅の重量の半分もあれば十分なくらいで
「梅の熟し具合」と「塩の量」を間違わなければ無くてもできるくらいです。

「梅の熟し具合」は緑色の実はダメで黄緑色〜黄色。茶色いものはダメ。
薫りが強く感じられる。実が柔らかくなってきている状態。
「塩の量」は梅の重さ×10%〜18%あたり。おすすめは12%〜15%。
18%で作ると、ちょっと塩辛いですが失敗の確率は少なく、
10%で作るのは、作り慣れてからとかアルコールを気持ち多めで
と、いった感じでしょうか。

次に、カビの発生についても原因は3つ
梅からのカビ、空気中からのカビ、容器からのカビです。
梅からのカビについては、「水洗い」と「塩分」
空気中からのカビについては、「密閉」
容器からのカビは、「洗浄(新品を使う)」と「アルコール殺菌」が基本です。
アルコールはホワイトリカーとかウォッカなど、味や香りの少ないもので。
(僕はたまたま家にウォッカがあったのでそれを使いました。)

さて、このカビ対策+重石対策を一気に解消する秘密兵器が
「ジップロック(チャック付き袋)」です。
100均でも大きめのものが十分な枚数入って売ってます。
ナイロン袋では密閉度が低いのでお勧めできません。

ジップロックを使って漬けよう!

基本の手順は前述とほぼ変わりなく
1.状態の良い梅を水洗いし適度に乾かす。→汚れを取るため
2.ジップロックに梅を入れる。→詰め過ぎないようにする。
3.霧吹き等でジップロック内の梅にホワイトリカーを数回吹きかける
4.梅の重量の10%〜18%の塩を入れ、全体に塩が行き渡るようにする
5.なるべく空気を抜いてジップロックを閉じる

一晩もすれば結構な量の梅酢が出ているはずです。
wpid-20140614123704.jpg

今回、この写真のものは

ジップロックに生の梅1Kgを重なりがないように入れて、
調度良い霧吹きが無かったので10ccのウォッカをそのまま注ぎ入れ
120gの粗塩を投入し、軽くもみもみして空気を抜き一晩置いたものです。

これを3袋=3Kg分作りました。

梅酢もきちんと出て密閉できているので、冷暗所に置いておけば
袋が破れない限りカビることもほぼないはずです。
あとは3袋がまとめて入るプラスチックの樽に入れて
数日おき(気が向いた時)に様子を見て、袋ごと上下を返します。

この状態で梅雨明けを待って天日干しを行います。
土用干しとも言いますので7月下旬頃〜ですかね。

塩漬けの話の最後に、こんな方法も…
塩味の強いのがどうしてもなぁという方に
塩の代わりに砂糖を加えて作る方法。

塩分15%をなら失敗せずに作れるという前提で([]内は梅1Kgに対して)
塩15%+砂糖0% [塩150g 砂糖0g]
塩14%+砂糖2% [塩140g 砂糖20g]
塩13%+砂糖4% [塩130g 砂糖40g]
塩12%+砂糖6% [塩120g 砂糖60g]
塩11%+砂糖8% [塩110g 砂糖80g]
塩10%+砂糖10% [塩100g 砂糖100g]
このなかから自分に合うかな?というところを探してみてください。
あとはここに好みのお酢を適量加えて漬け込むのもアリです。

ただ、色々やりすぎると塩や砂糖の種類で味も変わり面倒なのと
さらにお酢まで使いはじめると味の落ち着けどころがわからなくなるので
個人的にはあんまりおすすめはしませんが。。。

それでは次は「もみしそ編」か「天日干し編」で!