[春秋要約170613]東名高速での信じられない事故を機に、シートベルト着用の徹底へと結実してほしい。<39文字> #sjdis #sjyouyaku

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2017/6/13付

「もし、天が落ちてきたら」。古代中国、杞(き)の国に心配で夜も眠れぬ者がいた。この故事から無用の心配を「杞憂」という。しかし、この者があの映像を目にしたら「やはり天は落ちるかもしれない」と思うのではないか。愛知県の東名高速で信じられない事故である。
▼行楽地へ走るバスのフロントガラスに向かって、怪物にでも放られたごとく反対車線から車が飛んできた。日々の暮らしの基盤となっている常識というのか、信頼を根っこから覆される怖さがある。ベテランのバス運転手はとっさにハンドルを少し左に切った。乗客の被害を最小限にとどめようとする本能的な反応だろう。
▼さらに乗務員が事故前、乗客にシートベルト着用を訴え点検していたと伝えられている。「想定外」に備える目配りである。貸し切りバスなどでは、運転手が乗客にベルトを着用させるよう義務付けられている。しかし「窮屈」と従わない人が多い。着用率4割の数字が実態を語る。我が身を振り返っても猛省しかない。
▼11年前、福岡で酔った若者の車に追突され、幼いきょうだい3人が溺死した悲劇があった。これを機に飲酒運転撲滅へと願いが渦巻いた今回もベルト着用の徹底へと結実してほしい。時速100キロで車が行き交う世界では、少しのミスや油断が大きな災いを呼ぶ。半ば杞の国の人の気持ちで、注意を払うのがよさそうだ。

要約

[290/300文字]
愛知県の東名高速で信じられない事故。

バスのフロントガラスに向かって、反対車線から車が飛んできた。
ベテランのバス運転手はとっさにハンドルを少し左に切った。
乗客の被害を最小限にとどめようとする本能的な反応だろう。

乗務員は事故前、乗客にシートベルト着用を訴え、点検していたと伝えられている。
「想定外」に備える目配りである。
貸し切りバスなどでは、運転手が乗客にベルトを着用させるよう義務付けられている。
しかし「窮屈」と従わない人が多い。
着用率4割の数字が実態を語る。

11年前、福岡で酔った若者の車に追突され、幼いきょうだい3人が溺死した悲劇があった。
これを機に飲酒運転撲滅へと願いが渦巻いた。
今回もベルト着用の徹底へと結実してほしい。

[196/200文字]
愛知県の東名高速で、バスに向かって反対車線から車が飛んでくる事故。
バス運転手はとっさにハンドルを少し左に切った。

乗務員は事故前、乗客にシートベルト着用を訴え、点検していたと伝えられている。
貸し切りバスなどでは、乗客へのベルト着用が義務付けられているが、着用率は4割。

11年前、福岡で酔った若者の車に追突され、幼いきょうだい3人が溺死した悲劇を機に飲酒運転撲滅へと願いが渦巻いた。
今回もベルト着用の徹底へと結実してほしい。