2017/4/27付
政治家の失言にはいろいろなパターンがある。ウケをねらって口を滑らせる脱線型、持論に固執する確信犯型、野党やマスコミの追及に逆ギレする興奮型……。その昔には「自分は侠客(きょうかく)の代表として国会に出てきている」とすごんだコワモテ型の衆院議員もいたそうだ。
▼復興相を辞めさせられた今村雅弘さんのおとといの発言は、いわば無意識型だろう。東日本大震災の被害を数字を挙げて説明しつつ「まだ東北で、あっちの方でよかった」と、よどみなく言い添えたのである。さらに「首都圏あたりだと莫大、甚大(な被害)だったと思う」と続けたのだ。神経の太さにあきれるほかない。
▼こういう言葉が口をついて出るのは、かねてそう思っているからだ。それを自分でもコントロールできないのだから、かなり始末が悪い。もっとも今村さんは、原発事故の自主避難者の帰還について「本人の責任」と言い放っていたから確信犯型でもある。記者会見での激高ぶりを見ると興奮型、コワモテ型でもあろうか。
▼博物館などの学芸員を観光振興をさまたげる「一番のがん」と呼んで「一掃しないとダメ」と言い放った地方創生相。女性問題を週刊誌に報じられて辞任した経済産業政務官。安倍1強の安定政権のもとで、緩み、たるみがどんどん広がっているようだ。侠客ならぬ酔客の代表として、みなさん国会に出てきているらしい。
要約
[298/300文字]
政治家の失言にはいろいろなパターンがある。
復興相を辞めさせられた今村雅弘さんは無意識型だろう。
東日本大震災の被害で「まだ東北で、あっちの方でよかった」と言い添えたのである。
さらに「首都圏あたりだと莫大、甚大だったと思う」と続けたのだ。
神経の太さにあきれる。
こういう言葉が口をついて出るのは、かねてそう思っているからだ。
それを自分でもコントロールできないのだから、かなり始末が悪い。
学芸員を観光振興の「一番のがん」と呼んで「一掃しないとダメ」と言い放った地方創生相。
女性問題を週刊誌に報じられて辞任した経済産業政務官。
安倍1強の安定政権のもとで、緩み、たるみがどんどん広がっているようだ。
侠客ならぬ酔客の代表として、みなさん国会に出てきているらしい。
[186/200文字]
復興相を辞めさせられた今村雅弘さんは、東日本大震災の被害で「まだ東北で、あっちの方でよかった」と失言をした。
こういう言葉が出るのは、かねてそう思っていて自分でもコントロールできないのだ。
学芸員を観光振興の「一番のがん」「一掃しないとダメ」と言い放った地方創生相。
女性問題を週刊誌に報じられて辞任した経済産業政務官。
安倍1強の安定政権で、緩み、たるみが広がっている。
酔客の代表として、国会に出てきているらしい。