[春秋要約170814]長寿トップの香港は大都市だ。人生の後半戦を過ごすには都会か地方か考えたい。<37文字> #sjdis #sjyouyaku

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 0

2017/8/14付

 男女とも日本は2位で、トップが香港――。昨年の平均寿命を厚生労働省が国際比較した結果だ。女性の平均寿命といえば長らく日本が世界一で、それをわが国の誇りとして語る向きも多かったが、近年は香港に首位を譲る年が増えた。男性は香港の独走が続いている。
▼経済成長による生活の向上は大前提として、ほかに香港が長寿社会になった理由は何があるか。本紙記者の指摘によれば、まず食事が健康の基という医食同源の文化。次に安い公立病院や漢方医など、身近な医療の充実。第3は喫煙率の低さで、日本が約2割なのに香港は1割。徐々に規制を厳しくしてきた成果だという。
▼平均寿命は算出方法も統一されておらず、僅差での順位変動を気にする必要はない。とはいえ、他の長寿国・地域から学ぶものは、やはり多い。ふだんの食事をおろそかにしてはいないか。誰もがきちんと医療を受けられる仕組みはできているか。喫煙に関するルールは愛煙家に甘くないか。つい今の日本を省みてしまう。
▼長生きというと、人里離れ自然と暮らす姿を思い浮かべがちだ。しかし香港は大都市だが長寿で頂点に立つ。公園に集い太極拳や将棋に興じるなど、にぎわいや交遊が良い刺激になると見る向きも。医療の近さも都市の利点だろう。都会か地方か、夏休みの里帰りを機に、人生の後半戦を過ごす場に思いを巡らすのもいい。

要約

[287/300文字]
男女とも日本は2位で、トップが香港――。
昨年の平均寿命を厚生労働省が国際比較した結果だ。

香港が長寿社会になった理由は何があるか。
まず食事が健康の基という医食同源の文化。
次に安い公立病院や漢方医など、身近な医療の充実。
第3は喫煙率の低さで、日本が約2割なのに香港は1割。
徐々に規制を厳しくしてきた成果だという。

他の長寿国・地域から学ぶものは、やはり多い。
つい今の日本を省みてしまう。

長生きというと、人里離れ自然と暮らす姿を思い浮かべがちだ。
しかし香港は大都市だ。
にぎわいや交遊が良い刺激になると見る向きも。
医療の近さも都市の利点だろう。
都会か地方か、夏休みの里帰りを機に、人生の後半戦を過ごす場に思いを巡らすのもいい。

[196/200文字]
昨年の平均寿命は、男女とも日本は2位で、トップが香港――。

理由は医食同源の文化、身近な医療の充実、喫煙率の低さという。

他の長寿国・地域から学ぶものは、やはり多い。
つい今の日本を省みてしまう。

長生きというと、人里離れ自然と暮らす姿を思い浮かべがちだ。
しかし香港は大都市だ。
にぎわいや交遊が良い刺激になると見る向きも。
医療の近さも都市の利点だろう。
都会か地方か、夏休みの里帰りを機に、人生の後半戦を過ごす場に思いを巡らすのもいい。