[春秋要約161006]すぐに役立つ学問だけを重視する社会は、おもしろいヤツの居場所がなく薄っぺらだ。<39文字> #sjdis #sjyouyaku
2016/10/6付 国立大に文系は要らない――。文部科学省が昨年、こう読み取れる通知を出したときに怒ったのは文系の先生たちばかりではなかった。日本学術会議のメンバーをはじめ、むしろ理系の学者、研究...
No time like the present!!
2016/10/6付 国立大に文系は要らない――。文部科学省が昨年、こう読み取れる通知を出したときに怒ったのは文系の先生たちばかりではなかった。日本学術会議のメンバーをはじめ、むしろ理系の学者、研究...
2016/10/5付 同世代と酒など飲むと「万博ネタ」で盛り上がることがある。「動く歩道に驚いたなあ」「空中ビュッフェ、覚えてる?」「会場でテンガロンハットがはやったよね」。話題はどんどんマニア...
2016/10/3付 明け方の5時すぎに作業が始まり、終業は夜9時。その間、朝昼晩の食事時間があるが15分ずつと短く、休憩はない――。明治期の、ある製糸場の女子従業員の1日だ。労働時間は15時間...
2016/10/2付 先日、スポーツカーを買った。色は真っ赤。しかもマニュアル車である。注文の際、ディーラーの販売員に「いい年をして恥ずかしい」と言いわけをすると、「いや、僕が売った顧客のなかで...
2016/10/1付 三段と四段――。ごちそうの詰まった重箱でも差は大きいけれど、こちらの1階級の違いは天地を分かつほどの意味を持とう。プロをめざす将棋の世界の話だ。日本将棋連盟の棋士養成機関「...
2016/9/30付 リオデジャネイロ五輪で金メダルを獲得した田知本遥さんと登坂絵莉さんが、出身地である富山県の県民栄誉賞をおくられたのは、今月12日。誇りに思った県民は少なくなかったろう。そん...
2016/9/29付 朝、窓を開けるとキンモクセイの芳しい香りにハッとさせられた。常緑の葉が伸びる枝元で、小さな花が揺れて愛らしい。季節がゆっくりと移ろうのを感じる。今年もあと100日を切ったと...
2016/9/27付 目のつけ所がいいらしい。10年連続で日本人が選ばれた。笑いを誘う研究に贈るイグ・ノーベル賞だ。去年はキスの効用、一昨年はバナナの皮の滑り具合の計測に、くすりとさせられた。今...
2016/9/25付 映画「ローマの休日」に、女優オードリー・ヘップバーンが古い広場でイタリアの菓子であるジェラートを口にする印象的な場面がある。この広場を訪れ、同じようにジェラートを手にした観...
2016/9/23付 明治後半から昭和初期の哲学者、西田幾多郎の著作は、難解なタイトルでいかにも近寄りがたい。しかし、その生涯に触れ、残された短歌を読めば、家庭人としての心労がしのばれて切ない。...
2016/9/22付 ふと目が止まる。店先に、珍しい果実が並んでいた。薄い赤紫で、ずんぐりしている。山野に自生しているアケビである。ほのかに甘く、眺めていると、秋風の吹く山道や茂みが浮かんでくる...
2016/9/20付 音が放射状に広がるよう設計した壁掛けラジオ、缶詰を回転させながらカッターが蓋を開ける電気缶切り――。どれも実際に発売された製品だ。技術者の工夫と苦労がうかがえる。東京の足立...
2016/9/19付 「君の名は。」――現在ヒットしているアニメ映画の題名だ。往年の名作ラジオドラマと混同しそうだが、末尾のマルで区別するらしい。舞台も現代であり、全く別の話だ。しかし共通点が2つあ...
2016/9/18付 京都駅の新幹線ホームに立つと蒸気機関車(SL)の汽笛が風に乗り聞こえてくることがあるという。古都の粋な演出めくが、種を明かせば、徒歩20分の京都鉄道博物館で来館者を乗せるS...
2016/9/17付 南の島症候群という言葉があるそうだ。成功したらどこか南の島に移住したい。そんな夢を胸に日々の仕事にいそしむこころもち、といった意味らしい。自分をふりかえれば思い当たる。ハワ...
2016/9/15 いっそ人間をやめてしまいたい。仲間を裏切り、殺し合う。忌まわしい光景を見た。底知れぬ怖さを感じた。民族・考古学者の加藤九祚(きゅうぞう)さんは、敗戦後、旧ソ連に抑留された日本...
2016/9/14付 平安後期、鳥羽上皇の身辺を警護する武人の1人に佐藤義清(のりきよ)がいた。儀式の作法や庶民の歌謡である今様に詳しく、まさに文武両道。将来を期待されたが、20代前半で突然、出...
2016/9/11付 2001年9月11日の米同時テロでは日本人24人も命を失った。ニューヨーク・世界貿易センタービルの邦銀支店に長男が赴任していた住山一貞さんは、ビルに旅客機が突っ込む映像を見...
2016/9/10付 もはや一国の指導者として、常識的な判断やかじ取りができなくなっているとしか思えない。北朝鮮による5回目の核実験に言葉を失った。今年に入り1月の「水爆」に続き2度目だ。建国の...
2016/9/9付 もう秋は来ていた。猛暑と台風の風雨に追われるうち、いつまでも夏が続く気になっていたようだ。知らぬ間に月日は移ろう。蝉の声は消えた。夜中に、かすかな虫の音に気づく。風には涼しさ...